🍀エリーゼの刺繍型 別イニシャル版を再発見🍀

 

今となってはどうでもよい話題ではありますが…

 

鴎外の遺品から出てきた恋人エリーゼの刺繍型。

 

かつてNHKで「エリーゼはルイーゼだった」説が放送された際、この型はエリーゼの父親が特注で造らせた品で、中央上部のクロスステッチのための×部分は父親の手彫りであるとされていました。(父親が愛娘ルイーゼのフルネームのイニシャルを×印で彫っていったので、クロスステッチ部分にルイーゼのイニシャルが秘められており、よって、「エリーゼはルイーゼだった」という論理)

 

拙著『鴎外の恋 舞姫エリスの真実』にて、これは大量生産の既製品だと解き明かし、同じシリーズ別イニシャル版を発見し、『それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影』上に掲載しててもおりましたが、このときに使用した画像は、オンラインショップの方が保管なさっていたもので、画像サイズも小さいく、画質も良くかったなため、鮮明に見ることは困難でした。

 

ところが、先日、同シリーズが古物商に売りに出ているのを見かけたので購入いたしました。

 

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エリーゼは刺繍型を使って鴎外のイニシャル(本名森林太郎ですがら「RM」)の入ったハンカチ入れを縫い、鴎外に贈りました。
鴎外がハンカチ入れを大切に持っていたことは鴎外の妹が目撃し、回想しています。

 

エリーゼの刺繍型については以下のページに詳細に記しております。

(鴎外遺品の刺繍型) 『鴎外の恋 舞姫エリスの真実』(講談社2011) 132ページ~
(鴎外遺品の刺繍型画像) 同上 133ページ
(刺繍型と当時の習慣) 同上 312ページ~
(さまざまな刺繍型・画像) 同上 313ページ~
(刺繍型イニシャルの読み取り方) 同上 316ページ~
(クロスステッチ部分もRM・図解) 同上 316ページ~
(刺繍例・画像) 同上 318ページ
(素材や種類について詳細)『それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影』(講談社、2013年)105ページ~